~安来観光体験記【第1弾】~<br>島根大学生が安来市内を観光した記録
観光

2021/06/17 Thu

~安来観光体験記【第1弾】~
島根大学生が安来市内を観光した記録

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皆さん!!こんにちは!!僕は島根大学総合理工学部地球科学科一回生の飯隈大輝と申します!!今回僕は安来市観光協会様のガイドのもと上記の目次にある島根県安来市の観光地を観光してきました!!!

ところで、、、皆さんは安来市といえば何を思い浮かべますか??

安来市は中国山地でとれた鉄を輸出する港町として発展しました!!また、それだけではなく月山富田城(がっさんとだじょう)の城下町としても発展しました!!

港町であり城下町でもあった安来だからこそ、大変興味深い安来節という安来独自の踊りと歌が合わさったものなど、独自の文化が根付いています!!今回はその他多くの興味深い安来市の文化を僕の体験を交えて皆さんに伝えていきます!!

それでは、Let’s 安来観光!!!

目次

和鋼博物館、ミュージアムショップ守谷宗光

日本刀の原料玉鋼

初めに和鋼博物館に来ました!!

和鋼博物館

まずは皆さんたたら製鉄はご存知でしょうか??たたら製鉄とは古代から近世にかけて行われたもので、製鉄を行うために必要な装置、製鉄を行う過程の総称のことをいいます!!

なんと和鋼博物館ではたたら製鉄に使われた用具250点が常設されています!!
これらは国の有形民俗文化財に指定されています。
それでは具体的にどのようなものがあるのか見ていきましょう!!!!

和鋼博物館を入って左へ進むと中央に炉(ろ)と呼ばれるものと鞴(ふいご)と呼ばれるものが大きく展示されていました!!

炉(ろ)は釜土と呼ばれるでできていて、元釜(もとがま)、中釜(なかがま)、上釜(うわがま)と呼ばれる部分から構成されています!!そして、この炉の中に鉄と木炭を交互に入れてケラと呼ばれる鉄塊ができます!!(ケラは後程説明します!!)このケラは鉄と木炭からできるだけでなくこの釜土の土とも反応して、生成されます!!だから、たたら操業に従事する人々の間で「一釜・二土、三村下」と呼ばれるほど土は大事なものなのです!!この土の良しあしが操業に大きな影響を与えます!!

次に天秤ふいごについてみていきましょう!!

天秤ふいごとは鉄の需要が増えて生産量を上げる目的から開発された、勢いよく空気を送り込み炉内の温度を高める装置です!!

天秤ふいごは中央の可動部を交互に踏んで風を送ります。この作業に従事する人を「番子」といいます。三人一組でひとりずつふいごを踏み、一時間踏んでは二時間休憩という交代作業です。交代で作業することから「代わりばんこ」の語源であるとも言われています!!

天秤ふいごは中央の可動部を交互に踏んで風を送ります。この作業に従事する人を「番子」といいます。三人一組でひとりずつふいごを踏み、一時間踏んでは二時間休憩という交代作業です。交代で作業することから「代わりばんこ」の語源であるとも言われています!!

図は実際に僕が番子としてふいごを踏んでいる写真です。誰でも体験できるので実際に訪れて踏んでみてください!!

この図にある塊は三日三晩、木炭と砂鉄を繰り返し炉の中に入れて、最終日に炉の中から出てきたケラと呼ばれる鋼の素となる塊です!!鋼、鉄、銑(くず)などが含まれています!!

そして、このケラは冷却した後、細かく破砕し、玉鋼とその他に分けられます!!

玉鋼一級品は純度が極めて高く、最上の日本刀材料で、五十年を越えても美しい金属的な光を発しています。玉鋼の他に目白、砂味、造り粉、歩ケラ、ケラ銑(くず)があって、日本刀以外の用途に利用しました!!

和鋼博物館ではこの玉鋼を見ることができます!!そして!!実際に玉鋼からできた日本刀をもって写真撮影をすることができます!!!!今流行りの鬼を倒すキャラクターに仮装をして行ってみても面白いかもしれませんね!!!

一階には玉鋼を改良してできたヤスキハガネを用いて作られた守谷宗光製の刃物が売られていました!!鋼の話を聞いてから刃物を見るといつもより刃物が身近に感じられました!

実際に家でこの包丁を使って、切れ味や長持ちするかどうかを確認してみてもいいですよね!!

和鋼博物館

〒692-0011島根県安来市安来町1058番地
Tel/Fax:(0854)23-2500/23-0880
Email:wakou@tx.miracle.ne.jp
開館時間:9:00~17:00
休館日:毎週水曜日、年末年始

ミュージアムショップ守谷宗光

住所は同上
営業時間 :10:00~15:00
定休日:毎週水曜日

安来市立歴史資料館、月山富田城

日本一の山城

続いては安来市立歴史資料館にお邪魔しました!!!

安来市立歴史資料館

ここでは山城となっている月山富田城(がっさんとだじょう)の説明をして頂きました!!この月山富田城にもたたら製鉄によってできた鉄が影響しているのだとか!?また、歴史上で重要な戦いが行われた話もしっかり説明していきます!!来場客としては山陰地方だけでなく兵庫、大阪、東京など関西圏や関東圏からもたくさんの人が訪れています!!秋田山形の方がまだ来られていないみたいなのでぜひ訪れてみてください!(2020年12月時点)

それでは見ていきましょう!!これは月山富田城の模型です!!この図からわかるようにこの月山富田城は山の地形を利用して難攻不落の要塞とまで言われたお城です!!

月山富田城の模型

月山富田城が日本一の山城である理由!!
 ・大きいこと、
 ・鉄の影響のより経済力があること
 ・安来の港が栄えていたことにより労働力と技術
月山富田城が日本一の山城である理由は3つ存在しています!!

①鉄の影響により、港町として栄え、労働力と技術力があったので大きいから!!

月山富田城はこの模型全てをお城として認識しているそうです。
非常に大きいですね!!
こんなにも大きなお城を作ることができたのは鉄の影響です。
ここで、和鋼博物館で述べた鉄と関係してきます!!
たたら製鉄がお城と関係してくるなんて!!
和鋼博物館に行って鉄の偉大さを体感してからここの説明を受けるとやはり安来という町は鉄でつながっていることが肌で感じられました!!!

②技術の移り変わりを楽しむことができるから!!
(中世の土壁から近世の石壁への変化がみられる!!具体的に図を用いて説明します!!))

技術が発達して、石垣が積めるようになった!!近世の壁!!

この盛り上がっている部分が土壁です!!中世の壁!!

まだ技術が乏しかった中世の時代には土壁を作ることで攻めてくる敵を上から見下ろす形で攻撃ができるため非常に強力だったそうです!!

また、技術力がついてきた近世になると土壁よりも強力な石壁にしたそうです!!

石の積み方などもよーく見ると違い、石壁の中でも時代の移り変わりを見ることができて非常に興味深かったです!!

時代の移り変わりを見ることができるほどお城が長持ちしているなんてすごいですよね!!

③山城としてあっただけではなく、中国地方統一の最後の戦いの舞台となったから!!この月山富田城は尼子氏が本拠地としていたお城です。中国地方をおさめた毛利氏はこの月山富田城を擁する尼子氏に一度負けています。だから、毛利元就は月山富田城の周りを制圧してから兵糧攻め(敵の食料補給をたち、兵糧を欠乏させること)にして落としたそうです!!つまり、毛利元就が中国地方をおさめる最後の戦いの舞台となった場所がこの月山富田城というわけです!!歴史好きには非常に興味深いですよね!!

安来市立歴史資料館

〒692-0402安来市広瀬町町帳752
TEL:0854-32-2767
営業時間:9:30~17:00
定休日:毎週火曜日、年末年始

広瀬絣センター

島根県指定無形文化財、、、絣(かすり)

続いて広瀬絣センターさんにお邪魔しました!! 

まず入って「カタン、カタン」と音がしました。
何かな?と思ってみてみると、、、

伝習生の方々が実際に機織り機を使っている音でした!!そのリズミカルな音がとても気持ちよくて僕はまじまじとみてしまいました!!懇切丁寧に一本一本織られている伝習生の方の熱意がこちら側まで伝わってきました!!
そして、広瀬絣について詳しく教えて頂きました!!

右の図は初めの模様付けの作業で50本ぐらい「あらそ」と呼ばれる精製していない麻糸(図の赤色の糸)でくくることによって染まらない場所を作っている様子を表したものです。

しかし、この時どうしても微妙に赤と白の部分の境目に染めむらが出てきて、それがかすれて見えます。それがかすりと名づけられた語源といわれているそうです!!

ところで、なぜこのような染め方をするのでしょうか??
それは表も裏も同じ模様が出てくるからなんです!!
かすりは糸そのものを染め分けしているので、表が傷んでも
裏を使うことができる。
つまり、布の命を最後まで全うするんだそうです!!
このようにして昔ながらの染め方を守りながら
今も忠実にこの方法が受け継がれています!!
ちなみに1962年には島根県の無形文化財にも登録されています!!
細部にまで丁寧にこだわった昔ながらの製法が今も受け継がれています。
つまり僕が最初に聞いたカタンカタンという音と同じ音を昔の人も聞いていたというです。
そう考えるととても感慨深いものだなと思いました!!

そしてこのようにして作られた製品が広瀬絣センターで販売されています!!

実際に下の画像の場所で藍染めの体験もできます!!

広瀬絣センター

〒692-0402 島根県安来市広瀬町町帳775-1
TEL:0854-32-2575
営業時間:10:00~17:00
定休日:毎週水曜日、12月28日~1月4日

どんどん行きましょう!!

安来節演芸館

江戸時代から伝わる安来節

続いては安来節演芸館にお邪魔させていただきました!!

安来節演芸館

ここでは江戸時代から伝わる伝統芸能の1つで、全国大会もある安来節どじょうすくい踊りの公演を見ることができました!!
また、NHKの朝ドラ「わろてんか」にも登場したものです!!

まず初めに4代目渡部お糸さんによる安来節の唄を聞くことができました!!
その歌声は演歌のようにこぶしが効いていて非常にパワフルな歌声で、心が揺さぶられました!!また、唄と三味線、大鼓(おおつづみ)、小鼓(こつづみ)とのハーモニーが素晴らしくて、聞き入ってしまいました!!
三味線とは室町時代から伝わる伝統的なもので少し高めの音色で楽しい気分になりました!!
また、つづみと呼ばれる楽器が歌と三味線の間に「ポン」と音をたてながら参加してくるので、いいアクセントとなっていました!!
また、つづみは大鼓(おおつづみ)と小鼓(こつづみ)に分かれていて、この両方を演奏で用いるのは安来節のみだそうです!!

続いて安来節の唄にのせて銭太鼓(ぜにだいこ)と呼ばれる楽器を使った演奏が繰り広げられました!!銭太鼓は出雲地方に古くから伝わるリズム楽器です!!この中にはお金が入っています!!また、紅白な色合いから、縁起が良いとされています。
お二人の銭太鼓の息がぴったりで僕の金運がアップしたように感じました!!(笑)

続いては安来節のどじょうすくい踊りです!!

どじょうすくい踊りには男踊り女踊りがあります!!
男踊りはどじょうをすくう動作だけでなく、すくってからかごに入れる動作など様々な動作があり、非常にバラエティーに富んでいました。また、男踊りは歩くのに3年、笑顔を作るのに10年はかかるといわれているほど難しいものです。
終始、笑顔と中腰を保ちながら踊られていたのでこれほど時間がかかるといわれているのは納得でした!!
女踊りはかすりの着物をきて、手には小さなザルを持ち、二人一組で踊ります!!男が頑張ってどじょうをすくっているのを上品に応援しているかのようでした!!
また、ここで先ほど述べられていたかすりの着物が登場してきて、やはり安来内の文化は関連しているのだなと非常に感激しました!!

そして公演を見終わった後、横にあるどじょう亭でどじょう料理を食べました。
なんと安来はどじょうの養殖全国2位を誇ります。水田を利用してどじょうの養殖を行っています。臭みがなく非常に食べやすかったです!!
また、写真の「まるごと安来丼」は安来で採れた野菜を使っています。
ぜひ、公演が終わった後に、どじょう料理を食べてみてください!!

安来節演芸館

さぎの湯温泉地内・足立美術館の隣
〒692-0064 島根県安来市古川町534
TEL:0854-28-9500/FAX:0854-28-9511
公式Webサイト:http://www.y-engeikan.com
営業時間:10:00~17:00
休館日:毎週水曜日

はい!!皆さんいかがだったでしょうか??これで第一弾は終了です!!

今流行りのアニメで出てきた日本刀の原料となる玉鋼、日本一の山城、無形文化財にも登録されている絣、全国大会もある安来節などいろんな安来の文化に触れてきました。

しかし、まだまだ安来はこんなものじゃありません!!

第二弾では十七年連続庭園日本一の足立美術館や日本で唯一登ることのできる三重塔がある清水寺、地元の食材が楽しめる道の駅あらエッサ、人の絶えない山陰唯一のみかん園などまだまだたくさん安来の魅力を発信していきます!!

第二弾は下のURLからご覧いただけます!!

https://saninmanabi.com/?p=445

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取材先

取材先画像

安来市観光協会

〒692-0011 島根県安来市安来町2093-3
TEL:0854-23-7667
FAX:0854-23-7654
E-mail:mail@yasugi-kankou.jp

和鋼博物館
〒692-0011
島根県安来市安来町1058番地
Tel/Fax:(0854)23-2500/23-0880
http://www.wakou-museum.gr.jp/

安来市立歴史資料館
〒692-0402
安来市広瀬町町帳752
TEL:0854-32-2767


広瀬絣センター

〒692-0402
島根県安来市広瀬町町帳775-1
TEL:0854-32-2575

安来節演芸館
〒692-0064
島根県安来市古川町534
TEL:0854-28-9500
http://www.y-engeikan.com

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