本物の醤油、味わったことありますか?<br>『木桶醤油』の伝統を守る戦士たちに密着。<br>醤油職人のあくなき挑戦に迫る!!
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2021/10/28 Thu

本物の醤油、味わったことありますか?
『木桶醤油』の伝統を守る戦士たちに密着。
醤油職人のあくなき挑戦に迫る!!

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皆さんこんにちは!
ようやく一人暮らしに慣れてきた大学院生の中村です!(笑)
本日は日本人と切り離すことが出来ない「醤油」についてのお話をしていきたいと思います。
それではここで、昨日の食事を思い出してみましょう!
さて、朝食から晩酌までの間に、醤油を使う頻度はどの程度ありましたか?

(… シンキング ターイム …)

おそらく、醤油を全く使わない方はあまりいなかったのではないでしょうか?

かくいう筆者は、朝食の時点で既に醤油を使用していました。 ( 実務報告:目玉焼きに醤油をかけて食べました。 )

このように、醤油は沢山使われている身近なものとなっている為
知らない方はいないと思いますが、
伝統的な方法で造られた本物の醤油を知らない方は沢山いると思います。
そこで、日本食の根底にある「木桶醤油」を知って欲しいと思い、
100年以上もの歴史を持った蔵で醤油を造り続ける『垣崎醤油店』の垣崎宏次さんに取材をさせていただき、木桶醤油の魅力についてたっぷりお話を聞いてきました!!

* 『グルメ』な皆様!『オーガニック派』の皆様!!『木桶醤油を知らない』皆様!!! 必見です^^ *

Ⅰ 伝統的な木桶醤油の作り方

Ⅰ-ⅰ 大豆を蒸す・小麦を煎る ‐‐‐ファーストステップ‐‐‐

初めまして!島根大学で大学院生をしています中村と申します!
よろしくお願いします!

はじめまして〜!垣崎と申します^^
よろしくお願いします〜!
それでは早速工場の中に行きましょうか!

ありがとうございます〜!
恥ずかしながら醤油屋さんに初めて来たので、
製造工程が見られるのを凄く楽しみにしていたんですよ!!

そうだったんですね(笑)
まず、醤油の原料は「大豆」「小麦」「」「」だけなんです!
うちで使用している多くは国産のものとなっています!

えっ!凄くシンプルですね!!
もっと色々と入っているのかと思っていましたが…
それに国産ですとやはり安心感がありますね〜!

はい!そうなんです^^
第一段階として、「大豆を蒸す」、「小麦を煎る」ということをします。
大豆は、機械の中に240kg程入れて1日かけて2倍の大きさにします。

筆者のボソッと一言
工場内を案内してもらった際、目の前に大量の甘酒が…!!
筆者、実は大の甘酒好き。
興奮を抑えるのに必死でした(笑)

筆者からの甘酒 豆知識
実は近年、美容界だけでなく、
スポーツ界においても甘酒が注目されているんです!
「運動後30分以内に甘酒を飲むと、効率良く疲労回復される」という研究結果も出ていて、
スポーツ後の筋肉疲労回復に有効だと言われています!美容好きのみならず、スポーツ好きにもオススメの飲み物です^^
(東京農業大学(樫村修生)と八海醸造株式会社との共同研究より)
(大妻女子大学(川口美喜子)とマルコメ株式会社との共同研究より)

Ⅰ-ⅱ 麹をつくります ‐‐‐セカンドステップ‐‐‐

240kgが2倍に…!?
これがその後どうなるんですか?

この2つを1対1で混合し、温度30℃、湿度60%に保たれた麹室で
3日間かけて「」を造ります!
そして出来上がった麹がこれです!

緑色…!!
なんでこんな色になるんですか??

菌の胞子の色が緑色なんですよ〜!

なるほど〜!!
それに、麹が出来上がるまでに
こんなに時間がかかるとは…。

加えて、麹室に入れてからも
混ぜたり、ほぐしたりする必要があるので
いつも朝の2時〜3時くらいに混ぜています!
だから、夜飲みに行った時はすぐ朝が来ちゃうんですよ〜(笑)

いやっ!!垣崎さん…!
その時間は朝ではありません!夜中です…!
(筆者が寝静まった頃か…)
どうしてその時間に混ぜる必要があるんですか?

時間が経つと菌が増えて、
その菌糸によって大豆と小麦が固まってしまうんです。
そうすると塊の中心部分の熱が高くなり、
菌の最適な温度を超えてしまうんですよ。
だから塊をほぐすことで菌のための環境を整えてあげているんです。

美味しい麹をつくる為には、
元気な菌を沢山増やす必要があるということですね!
これを何度もすると思うと…。(ブルブル)
(筆者は早起きが苦手)

Ⅰ-ⅲ もろみをつくります(発酵・熟成)‐‐‐サードステップ‐‐‐

あはは(笑)慣れますよ(笑)
そして出来た麹と塩水を混ぜ、
木桶の中で1年半から2年間かけて発酵熟成をさせた「もろみ」を造ります。

そんなに長期間熟成させるんですね!?
どうしてそんなに時間をかけるのですか?

——- * 筆者からのクイズ  ————————————–
もろみを混ぜる体験をさせていただきました!
しかし とっっても重く、
棒を上下運動させることしかできませんでした…(汗)
さて、ここで問題です。
発酵過程で、このもろみはどの程度混ぜるでしょうか?

(1) 1年を通して3日に1回 (2) 春の間だけ3日に1回
(3) 夏の間だけ3日に1回 (4) 冬の間だけ3日に1回

答えは記事中で^^

木桶はステンレスタンクと異なり、開放型なんです。
なので、蒸発によって旨味が凝縮して、
より濃厚で、まろやかな味になるんです!
ゆっくりゆっくり時間をかけて醸造しています!

なるほど~!
このもろみは木桶に入れたら作業自体は終わりですか??

まだまだ終わりません!
発酵させるためには麹と同じように、
木桶の中で菌が住みやすい環境を整える必要があるので、
常に様子を観察しなければなりません。

生き物を相手にするのって本当に大変ですね…。
具体的にはどんなことをされているのですか?

木桶全体の菌に満遍なく酸素を供給しなくてはいけないので、
発酵を活発に行う夏場は、3日に1回のペースでかき混ぜています。
(⇧クイズの答えはここ)

これを3日に1回!?
私全く混ぜられなかったのに…。
手作業以外では方法はないのですか!?

ステンレスの場合、
下から空気を入れて対流によって混ぜることができるのですが、
木桶の場合はそれができないので、
男3人がかりで2日かけてゆっくりゆっくりかき混ぜています!

なるほど…。
凄い重労働ですね…。
混ぜ終える時期は決まっているのですか?

その都度変わりますね〜。
やりすぎては香りが飛ぶ原因になってしまうので
見極めが凄く難しいです。

職人じゃないと分からないポイントですね…!!
それでは、熟成されたもろみはその後どうなるのですか?

Ⅰ-ⅳ もろみを絞る・火入・濾過 ‐‐‐ラストステップ‐‐‐

風呂敷を重ねた機械でもろみを絞って、
火入れと濾過をして完成です!

おお!ようやく完成した〜!!
メーカー等で大量生産される醤油と比較して
手間のかけ方が桁違いということがわかりました。


*筆者のボソッと一言
この木桶、大人でもすっぽりと入れてしまうくらい大きいんです。
この木桶をいっぱいにする為には、
480kgもの麹が必要になるんだそう…。
一体、何回夜中にかき混ぜる工程をしているんだろうか…。

Ⅱ 垣崎醤油店のこだわり

Ⅱ-ⅰ 木桶23本を大黒柱に

それでは次に垣崎醤油店のこだわりを教えていただけますか?

やっぱり木桶23本を基軸にしているところが
1番の強みだと思いますね。

いやあ〜本当にその通りだと思います。
木桶で造られた醤油の生産量は全体の1%未満になっていますし、
メーカーには真似できない強みだと思います!

そうなんです!
実際、他のメーカーさんはステンレスやプラスチックのタンクを使用して
醤油を造るので、木桶は希少価値の高いものだと思います!

実際のお客様の反応はどうだったのですか?

東京へ営業に行った際なんかは
かなりいい反応をしてもらいましたね!^^

反応が目に浮かびますね^^
ただステンレスタンク等に比べて手入れは大変ですよね…?

そうですね…。
頻繁に掃除をしたり、空になる前に麹を足したりしなくてはいけないので、
ステンレスなどに比べたらとても繊細です。

やはりそうなんですね。
しかしその大変さよりも、
木桶の魅力が勝っているから続けられるんですね!

*筆者のボソッと一言
もろみを混ぜると木桶の中からプツプツプツ…と音が…!!
菌が呼吸をしているらしいです。
神秘的でした…!

Ⅱ-ⅱ 1から10まで全てをこなす

次に醤油を造っていることそのものが強みだと思っています。

醤油は他社でも造っているのではないんですか…?

もちろん醤油を造っている会社はありますが、
実は、醤油を買い付けて、それを加工して販売する会社もとても多いんです。

そうなんですね!?
それは…初耳でした…。
やはり醤油を造るのは大変だからそうなるんですね。

加えて、
麹を造るところからやっている会社はとても少ないんですよ!

なるほど。
垣崎醤油店さんは他社に麹を売っていたりするのですか?

はい。麹のみを他社に対して販売することもあります。
しかしうちでは
全ての過程を自社で完結させているので、
自信を持って醤油を提供しています!

Ⅱ-ⅲ 丁寧に手作業で

製造過程を説明していた際、
ほとんどが手作業だったことに驚いたのですが、
ここも垣崎醤油店のこだわりですか?

そうですね!
やっぱり木桶を混ぜたり、麹をほぐしたりするのは、
機械ではできないですね。

そうなんですね〜!
でも、どうして機械ではできないのですか??

気候などによって状態が変わるので
混ぜる時間やタイミングが全然違うんですよ。
だからその都度、人の目で見て、確認しながらやらなければいけないんです。

なるほど。
手作業にこだわるからこそ「温かみ」のある味になるのかもしれませんね〜!
やはり職人の経験とカンに勝るものはありませんね…!!

ただ、機械化できるところは積極的に導入を行なっているので、
その分の余力を手作業過程に回せていますね^^

現代の技術を取り入れることで、
伝統的な製造方法の効率化をしていっているのですね!!
今後、継続していく為には必要なことですよね!

*筆者のボソッと一言
甘酒の瓶のフタを見てみると…
満面の笑みをした宏次さんが…!!

「四代目垣崎宏次 心をこめてつくりました」
こんな所にも垣崎さんの想いが込められていました!!
素敵な笑顔に元気をもらえます!^^

Ⅱ-ⅳ 品質管理

ただ、機械ではないことによって
味を一定に保つことがとても難しいのではないかなとも思ったのですが、
その点はどうですか?

木桶には常に同じ菌たちが住み着いているので、
味が大きく変わることはありませんね!

なるほど〜!
それは掃除をしても変わらずに保てるのですか??

保てます!
実は木の部分は多孔質になっていて、
その中に菌が生息しているので、
掃除をしても取れないんです(笑)

ほうほう!
では逆にステンレスタンクなどは全て洗い流してしまうから
また一から味を整えていかなければならないということですか?

そうですね!
一概にどちらが良いとは言えませんが、
木桶は人工的ではない、自然由来の美味しさがあると言えますね!

今日、オーガニック志向や自然志向が高まってきているので
これは嬉しい発見です^^

また、菌に依存するだけでなく
JASで定められた規定に沿って品質検査もしています!

具体的にどのような事をしているのですか??

例えば
旨味成分が規定値以上になっているか、ということや
食塩が規定値以内におさまっているか、ということなどですね!
これらの基準を全てクリアしたもののみを出荷しているので、
安心してご購入いただけます!^^

Ⅲ 伝統的な木桶醤油を後世に繋げていくためには

Ⅲ-ⅰ 木桶を残す

ただ、木桶醤油はとても年月がかかると思うので、
後世に引き継いでいかなければならないと思うのですが、
繋ぐ為にどのようにするべきだと考えていますか?

確かに醤油店は引き継いでこそ面白みのある職業です。
僕は、「木桶を引き継いでもらう」ことこそが
後世へ繋ぐ方法ではないかなと考えています。

なるほど…。
奥が深いお言葉ですね。
それは具体的にはどのような事ですか?

木桶醤油の大黒柱である木桶後世に託すことが、
繋いでいくことになるのかなと考えているので、
僕たちの代で木桶を新しく購入をし、木桶を残したいと思っています。

購入…!?
木桶ってとても高いと聞きましたが…。

そうですね(笑)
ただ大切に使えば100年以上も使用できますし、
投資する価値は大いにあると思います!
なので、もっと稼がなくてはいけないと気が引き締まります(笑)

必死な思いで後世に託した木桶は、
後世でも多くの人に愛される醤油を造るに違いありませんね!!
他に取り組んでいることはあるのですか??

Ⅲ-ⅱ 醸魂

特に何かをしているわけではありません。
結局「美味しい醤油を造る」ことが一番大切だと思っているので、
シンプルに醤油を追求していますね。

なるほど!
これは垣崎さんの背中の「醸魂」と関係があったりするのですか…?

これは先代が書き残してくれた言葉で、
「正直な心を持って、
ものづくり、人づくりに精神する」

という意味があります。
なので、人に必要とされている商品を心を込めて造ろうと思っています!

なるほど!!
根底となる「ものづくり」を心(魂)を込めて行うことで、
より多くの人から求められる木桶醤油を目指すということですね!!

そうですね!!
醤油、甘酒、加工品など、
弊社との出会いの入口は幅広いかもしれませんが、
美味しいというところから、
木桶醤油に興味を持ってもらえたらいいな
と思っています!!

私も少しでも多くの方に木桶醤油の良さを伝えられるように
記事作成頑張ります!
垣崎醤油店のファンが増えますように…!!
本日は短い間でしたが、本当にありがとうございました!

今回、取材に協力してくださった垣崎宏次さん^^
取材中終始ニコニコしていらっしゃって、
とてもあったか〜い人でした!

が温かい人だからこそ、
醤油にもその温かさが伝わり、
温もりのある木桶醤油が出来上がっていると感じました!

多忙な日常を忘れられる
ほっこりとした取材現場でした

*中村のボソッと一言 
「帰りに醤油買っていきます!」と伝えたのですが、
 まさかの…。
沢山のお土産をご用意してくれました…。
どこまでもお優しいお方でした…。
この
優しい垣崎さんの想いが沢山の人に届きますように。

Ⅳ 『垣崎醤油店』の商品や購入方法

ここまで伝統的な木桶醤油について、
そして「垣崎醤油店」が木桶醤油にかける熱い想いについて読んでいただきました。
木桶醤油を全く知らなかった方や、お料理が好きな方、自然派思考の方など、多くの方が
「木桶醤油」に興味を持っていただけたのではないでしょうか??

また、「垣崎醤油店」は醤油や甘酒のみならず、
ドレッシングや焼肉のたれ、パスタソースなど、幅広く商品を展開しています!!
*中村のボソッと一言
 早速、いただいた醤油を使ってみました! 垣崎さんおすすめの食べ方である「
刺身につけて食べる」方法で!!
大量生産された醤油と食べ比べをしたのですが、マグロへの醤油の絡み方が比較にならないくらい違いました!
「この、トロ〜リとした、マグロの美味しさを2倍に引き立たせる醤油は一体なんなんだ…。」と筆者、絶句。
この美味しさを知らないあなたへ最後の一言。 味わって…!

購入は垣崎醤油店の本店舗、または公式オンラインショップからもできますので、
気になった方は下のURLから是非お店を覗いてみてくださいね^^

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取材先

取材先画像

有限会社垣崎醤油店

電話:0855-95-0321    FAX:0855-95-1186

住所:〒690-0102 島根県邑智郡邑南町中野1046

営業:月〜土 9:00〜17:30

備考:駐車場有

情報:ホームページ https://kakizaki-s.com

YouTube      垣崎醤油店 Kakizaki Tube

                    https://www.youtube.com/channel/UCruEqm7JhyNBGHFR7QmiOVA/featured

Instagram    垣崎醤油店 @kakizaki_syoyuten

https://www.instagram.com/kakizaki_shoyuten/

公式オンラインショップ https://kakizaki-s.com

 

 

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