突然ですが皆さん!
出雲・松江地方は緑茶の消費量が多いことを知っていましたか?
今回は、松江市にある「中村茶舗」という長年多くの方々から愛され続けているお茶屋さんにお話を伺ってきました!
実は「中村茶舗」ではお茶だけでなく、そば、そうめん、スイーツなども販売されているんです!
最近流行りの抹茶を使ったおすすめのスイーツも紹介しているので是非最後まで読んでいってください♪
目次
1.中村茶舗とは
突然ですが、「中村茶舗」というお茶屋さんを知っていますか?
松江にお住いの方は知っている方が多いかもしれません。
「中村茶舗」は、1884年(明治17年)に初代の中村末吉が創業し、
今年で開業してから137年(2021年現在)にもなる歴史の長いお茶屋さんなんです!!
店内にはこんな素敵な空間が・・・!!
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今回主にお話を伺ったのは、4代目の中村寿男社長です!
「中村茶舗」の売上一煎茶ですが、看板商品として販売されているのは抹茶の「中之白(なかのしろ)」です!
「中之白」という名前は、中村茶舗が所蔵する不昧公直筆の掛け軸に、抹茶「中之白」の茶名が書かれていたことが由来となっているんです。
2.お茶と政治
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中村茶舗さんのお店の奥には茶室もあり、
こんなに素敵な中庭が広がっているんです!!
茶室の右側に細い木の枠のようなものがついているのが分かりますか??
これは、刀を置く場所で、「刀掛け」と言います!
茶室では、みんな平等という決まりがあるので、
刀を持って入ることができません。
ですが、いざというときのために扇子だけは持って入ることができたそうなんです!
茶室の入り口が低く、狭くなっているのが分かりますか??
実はこのつくりも、平等のためなんです!
入り口が狭いことで、
茶室に入る時はどんなに偉い人でも頭を低くして入る必要がありますよね。
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茶室の中にはこのような掛け軸が掛かっていました!
右から、「無一物」と書いてあります。
これは禅の教え(禅語)で、
「事・物はすべて本来「空」であるから、執着すべきものは、何一つ無い」
という意味だそうです!
茶室は昔から政治についての密談の場としても利用されてもいるんです。
茶事が行われると、お茶を飲む前にご飯(懐石)が出てきます。
ご飯を食べながらお話しをし、
ご飯を食べ終わるころには会議の結論が出ているという感じで茶事が進むそうです。
ご飯を食べ終わるとお茶を2服飲むのですが、
一服目が濃茶、二服目が薄茶で、濃さが違うお茶を飲むそうです。
濃茶は濃く、練って作られるものなんです。
そして、一つのお茶碗を数人で回し飲みをして、
「ここで話したことはここだけの話だぞ」
という風に約束を交わすような役割があるそうなんです。
濃茶を飲むときは話すことは厳禁なんだそう...
濃茶を飲み終わると、薄茶を飲みます。
薄茶は一般的によく触れることのあるお抹茶のことです。
薄茶を飲むときは、和気あいあいとお話をしながら飲むんだそうです!
茶室が密談の場として利用されていることは驚きですね!
濃茶がどのくらいの濃さなのか気になるところ…(^^)
3.抹茶について
今回の取材の際にお抹茶と、かわいらしいお干菓子をいただきました!
よく見ると、リスちゃんのお顔をしてるんです!( *´艸`)
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中村茶舗さんは、お店の隣で抹茶をひいています。
新鮮なお抹茶は飲みやすく、本当においしかったです!
お干菓子を食べた後にお抹茶を飲むと甘さが加わって、
よりいっそうおいしさを感じ、
二度楽しむことができました(^^♪
こんなにおいしい抹茶がどのようにしたらできるのか見ていきましょう!
工場と通路は、窓で仕切られていたのですが、
建物の中に入った瞬間に抹茶の香りでいっぱいでした!
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この左の写真の
「碾茶(てんちゃ)」
という茶葉を臼で挽いて粉末にすることによって、
抹茶ができあがるんです!
ちなみに、
抹茶の原料となる葉を摘んで蒸気で蒸し、乾燥したものを「荒茶」、
荒茶から不純物を取り除き、仕上げの加工を行ったものを「碾茶」と言います。
碾茶をそのまま食べたのですが、噛めば噛むほど抹茶の味がしてきました!!
4.抹茶豆知識
皆さん!抹茶を飲むときのマナーが曖昧で困ったことはありませんか?
特に!飲むときにお茶碗を回すかどうか…
お茶碗を回す理由は、
絵のついたお茶碗はきれいな面をお客様側に出すので、お客様が飲むときに遠慮して「きれいな面は避けますよ」という感じでお茶碗を動かすんです!
私自身も、お茶碗を回したほうがいいのか自信がなかったので、
今回お抹茶の飲み方を教えていただけて、勉強になりました!
抹茶を飲むときに一緒にお菓子を食べる習慣にも理由があることをご存じですか?
昔の抹茶は現在と製法が違っていたため、非常に苦かったそうなんです。
その苦みをやわらげるために一緒にお菓子を食べるようになったんです!
初めのころはお菓子もなかったので、柿などの果物を一緒に食べてたんだとか...!
現在は、抹茶を栽培するときにカバーをして日差しをよけているので、苦みが抑えられているそうなんですよ~!
昔、抹茶はとても苦い飲み物だったのに、甘いものでやわらげてまでどうして人々は飲んでいたのか不思議じゃないですか??
それは、お茶は薬効成分が強く、乾燥状態でもビタミンCが含まれていて体に良かったからなんです!
さらに、煎茶の場合茶かすを捨ててしまいますが、抹茶だと全部飲むことができるので苦くても飲まれていたんです。
昔の人ってすごいなって思いますよね~
5.中村茶舗のこだわり
中村さんにこだわりを聞いてみたところ、
「少し薄味でいくら飲んでもおいしいと感じるお茶を作る」
とのことでした。
それは、松江の人々がお茶をガブガブとたくさん飲む習慣があるからなんだそう…!
なので、一杯しか飲まない地域のお茶のように、
パンチのあるお茶は毎日飲むことができず、松江には適していないそうなんです。
このガブガブ飲むことのできる優しい味のお茶を先祖代々作り続けているそうなんです!
地域に寄り添った素敵なお茶屋さんですよね!(^^)!
6.お茶づくりにおいて大変なこと
春は新茶の時期!
この季節がやってくると、
毎年今までと変わらない味のお茶になるように全国からお茶を取りよせてブレンドしていくんです!!
その年の気候によってお茶の品質が変わってしまうので、
去年の新茶の味を覚えておいて、近い味のお茶を作るのが何より大変なんだとか…
これでその年一年のお茶の味が決まるので、すごいプレッシャーですね。
7.ぼてぼて茶とは
「ぼてぼて茶」という言葉を今まで耳にしたことがあるでしょうか?
ぼてぼて茶とは、
出雲地方に昔から伝わる労働食で、一般家庭でも軽食として食べられていたお茶漬けのようなものなんです!
ごはんや漬物などを具として入れるので、腹持ちが非常によく、飢饉のときには食事として食べることが奨励されていたそうです!
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ぼてぼて茶の名前の由来は、
茶筌で混ぜるときの音が「ぼてぼて」と聞こえたからなんだとか…!
ぼてぼて茶には、干したお茶の花を混ぜます。
とても不思議なことに、
お茶の花から発泡成分が出てくるので、
ぼてぼて茶の特徴ともいえる白い泡を立たせることができるんです!
お茶の花が入っていないと白い泡が立たないことは驚きですね。
他にも驚くことに、
ぼてぼて茶では、茶筌のつくりも普通の茶筌と違うんです!
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一般的によく目にする茶筌は、一本ずつ内と外で分けて糸で編んであるのですが、
ぼてぼて茶で使用する茶筌は、割っただけのものでシンプルな形をしています。
このシンプルな茶筌が一般的な茶筌の原型なんだとか!
具やお茶の花に白い泡…
どんな味、においなのか気になりますね~( *´艸`)
8.中村茶舗おすすめスイーツ!!
中村茶舗さんが特におすすめするスイーツを二つ紹介します!
まず一つ目は、「抹茶シュークリーム」です!!!
中にぎっしりと抹茶のクリームが詰まっていて、
とても抹茶の味が濃厚で非常においしいシュークリームでした!!
(シュークリームのお話を聞いていると、ついつい食べてみたくなって、予約してしまいました。)
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この抹茶シュークリームは、Pâtisserie J.KOWARIさんが製造されていて、中村茶舗さんの店舗で販売しています。
Pâtisserie J.KOWARIさんは、素材の味を引き出すプロなんだとか!!
販売日は、土日限定で日付も決まっているので、購入の際には注意が必要です!
すぐに完売してしまうそうで、予約をおすすめします!!
二つ目は、「ジェラート」です!
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・抹茶&玉露
・ほうじ番茶
・抹茶入玄米茶
の三種類があります!
抹茶&玉露のジェラートには、
玉露を細かくした葉っぱが混ぜてあるので、プチプチ食感を楽しむことができます!
噛めば噛むほどお茶の味がするので味わい深く、癖になってしまうそうです!!
玄米茶入りのジェラートは非常に珍しく、なかなか見かけませんよね?!
中村茶舗さん曰く、
「まずは抹茶入玄米茶のジェラートを食べてみてほしい」
とのことでした!!
9.今後の展望
最近は、飲み物の種類が増えすぎていてお茶の売り上げが落ちているそうなんです...
そこで、中村茶舗さんはお茶人口を増やすために海外進出をされています!
現在ベトナムとタイに進出されているのですが、
どちらの国も仏教つながりで話が合い、お茶を販売するのにやりやすいそうです!
日本のお茶は文化までもが素晴らしいので、
そのことを分かってくださるところで商売の範囲を広げていきたい!
とのことでした!
最後に抹茶そばをいただきました!
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袋を開けた瞬間に、抹茶のいい香りが広がっておいしかったです!
中村茶舗さんでは、そばやそうめんなども販売されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください!
ホームページから購入することもできますよ(^^)
今回の取材は笑い声があふれていて、とても楽しい一日でした!
改めて、お茶のすばらしさを実感し、お茶の文化、日本文化はこれから先も守り伝えていく必要があるなと思いました。
今回の取材で、たくさんのことをお話してくださった中村社長はもちろんのこと、とても優しく接してくださった中村茶舗の社員さんたちには感謝の気持ちでいっぱいです!
ありがとうございました。
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取材先
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中村茶舗
〒 690-0064 島根県松江市天神6
TEL: 0120-012-455
FAX: 0852-26-3960
営業時間:9:00~17:00
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