鳥取といえばらっきょう!!
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2022/02/03 Thu

鳥取といえばらっきょう!!

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目次

はじめに

鳥取県と聞くと、まず初めに鳥取砂丘を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は鳥取県はらっきょうの作付面積と出荷量が全国1位なのです。(農林水産省「地域特性野菜生産状況調査(平成28年度)」)。

今回は、日本屈指のらっきょうの産地である鳥取県鳥取市福部町にあるJA鳥取いなば福部らっきょう加工センターへ取材に伺いました。

(Google map)

1.らっきょうの効果と効能について

らっきょうの栄養成分としては、糖質のほか、水溶性の食物繊維を多く含んでおり、そのことかららっきょうの代表的な効能として整腸作用があります。
ほかにも、健胃や食欲増進などの作用があるといわれています(北陸農政局)。

2.鳥取のらっきょうの特徴

【岡垣センター長】
「鳥取県鳥取市福部町で栽培されているらっきょうは、そのシャキシャキとした食感が特徴です。」

このシャキシャキとした爽やかな食感は、福部町の土壌があるからこそ生み出せる、まさにその土地ならではの宝物です。

【筆者の感想】
私も実際にいただき、その食感に感動しました!咀嚼するたびに聞こえるシャク、シャク、という耳に心地よい音としっかりとした歯ごたえは、朝に食べたらすっきりと一日のスタートを切れそうだと思いました。

<シャキシャキとした食感を生み出せる理由>
【岡垣センター長】
福部町の土壌は、地下40mまで砂で構成されています。そのため雨が降ったり、水やりをしたりすると、水とともに栄養分が土壌中から流出してしまうため、土壌中に栄養分を保持することが困難です。
しかし、実はこの土壌の特徴が個性的な食感を生み出す秘訣となっているのです。
土壌中の栄養分が少ないことでらっきょうの皮1枚1枚が薄くなり、そして良い食感が生まれます。

【筆者の感想】
その土地の特性を活かした栽培方法に感銘を受けました。あの素晴らしい食感が生み出される仕組みは、植物や土壌について学んでいる私にとってとても興味深かったです!

3.加工へのこだわり

【岡垣センター長】
「らっきょうの酢漬けは“酢”のイメージが強いと思いますが、あえて薄味に仕上げて、らっきょう本来の風味を感じられるようにしています。そのため、1粒だけでなく2粒3粒と食べられます。」

また、当加工センターでは、甘酢漬けをメインに加工していますが、唐辛子や生姜、梅酢を足した商品も製造しています。

(↑加工の様子)

【筆者の感想】
生姜を足した商品は、夏のイメージが強いらっきょうを冬にも定着させたいという思いで生まれたとお聞きし、季節を感じられる加工方法は素敵だと思いました!

4.ブランド化に向けた取り組み

当加工センターでは、加工らっきょうを通年で製造・出荷しています。
取り組みとしては、
(平成17年)「砂丘らっきょう」の商標登録を取得、
(平成23年)財団法人食品産業センターの平成22年度地域食品ブランド表示基準制度「本場の本物」に加工品が認定、
(平成28年)「鳥取砂丘らっきょう」「ふくべ砂丘らっきょう」の名称で農林水産省GI(地理的表示保護制度)農林水産大臣登録第11号に登録。原料となるらっきょうは、すべて地元福部町で栽培された「鳥取砂丘らっきょう」「ふくべ砂丘らっきょう」のGI登録しているらっきょうを使用しています。
(令和3年)HACCPを取得し、衛生を強化しました。

5.今後の取り組み

センター長は今後は新商品を作ったり、ギフト用品を改良したりしていきたいとおっしゃっていました。
現在のらっきょう農業は栽培・加工に多くの人手が必要です。しかし、後継者不足のため、自動化・省力化が重要だと感じておられます。今後はらっきょう栽培用の機械の開発など機械化を進めていきたいとのことでした。
そして食べず嫌いせず、まず食べてらっきょうを好きになってもらいたいという思いを今後も消費者へ伝えていきたいそうです。

6.学んだこと

今回の取材を終えて、鳥取のらっきょうの特徴だけでなく、認定された様々な制度についても知ることができました。筆者は「食の6次産業化プロデューサー」という資格を持っていて、どのように地域の農産物をブランド化して販売していくかということを大学の講義で学びました。その観点からも、有名な鳥取県のらっきょう加工についてのお話はとても勉強になりました。そして、この素晴らしい食感をより多くの方に伝えるために自分は何ができるのかとアイディアが膨らみました。
福部町だからこそ作ることができる、シャキシャキとした食感があるらっきょうの魅力を、今回の記事を通して少しでも皆様にお伝えできれば幸いです。

<参考資料>
・「今月の園芸特産作物:7月 らっきょう」/北陸農政局/閲覧日2021.8.1/
 今月の園芸特産作物:7月 らっきょう:北陸農政局 (maff.go.jp)
・「今月の野菜 らっきょうの需要動向」/閲覧日2021.8.1/
 001163710.pdf (alic.go.jp)
・「鳥取砂丘で育まれ美味しく愛されて百年!砂丘らっきょう」
・「ハローいなば 2021 Vol.308」

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取材先

取材先画像

JAいなば福部らっきょう加工センター

〒689-0106
鳥取県鳥取市福部町海士318-1
TEL 0857-75-2078
HP 福部らっきょう加工センター | JA鳥取いなば (ja-tottoriinaba.

 

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